フラッグシップ車両とは、特定の鉄道事業者において、もっとも重要な位置付けとされる車両のこと。鉄道事業者のブランディング戦略の一環で、特定の車両(主に特急形車両)をフラッグシップ車両と呼称している。
フラッグシップ車両とは?
フラッグシップ車両とは、特定の鉄道事業者において、もっとも重要な位置付けとされる車両のことです。
鉄道事業者がフラッグシップ車両を決めて、企業ブランディングの一環として宣伝していますが、大きくは下記に分類される傾向があります。
- 特定形式の車両(西武001系ラビュー、東武100系スペーシアなど)
- 特定の種別そのもの(小田急ロマンスカー)
- 特定の車両そのもの(JR東日本E001形など、この世に1編成のみ存在)
特定形式の車両
東武100系(スペーシア)、西武001系(ラビュー)、京成2代目AE形(スカイライナー)、京急2100形のように、特定形式の車両をフラッグシップとしてブランディング展開する場合があります。
ヒトコトで言えば、鉄道事業者の看板車両と言える車両形式です。
特定の種別そのもの
特定の種別そのもの、具体的には小田急の様に、ロマンスカーそのものをフラッグシップと表現する場合もあります。
小田急グループのフラッグシップであるロマンスカーは、新宿と小田原・箱根、江の島などの観光地を結ぶ特急列車です。
ロマンスカーを担当する形式は複数ありますが、特定の形式をフラッグシップ車両とせず、ロマンスカーという種別をフラッグシップと表現しています。
特定の車両そのもの
特定の車両そのもの、つまり、この世に1編成だけ存在する車両をフラッグシップ車両と表現する場合もあります。
JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」専用であるE001形、JR西日本のクルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」専用であるJR西日本87系が該当します。
両形式とも、製造中からフラッグシップ車両として様々なメディアで宣伝されていたことから、JR東日本・JR西日本ともにブランディング戦略上、重要視していたことが分かります。
リーダーという表現
似たような意味合いである「リーダー」というニュアンスの表現を使う場合もあります。
例えば、ラピートの愛称を持つ南海50000系。南海電鉄ではフラッグシップ車両としての紹介はありませんが、50000系について、
当社の企業イメージを牽引するリーダーカーとして誕生。
と言及しているため、ブランディング上はフラッグシップ車両と同等の位置付けです。
また、近鉄のしまかぜ(50000系)や、ひのとり(80000系)は、特別サイトや大々的な宣伝など、複数ある近鉄特急の中でもワンランク上の扱いとしていますが、どの形式がフラッグシップ、もしくはリーダーとしているかは明確にしていません。
関連リンク
001系(ラビュー)|西武鉄道Webサイト
100系スペーシアと200型りょうもうで3種類のリバイバルカラー車両を運行します!|東武鉄道
車両紹介|AE形:在来線最速で走る3代目京成スカイライナー|京成電鉄
なぎさ628号|京浜急行電鉄
鉄道部門:車両紹介|特急車両(ロマンスカー)|企業・IR情報|小田急電鉄
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現在の車両 – 鉄道博物館|南海電鉄