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【超概説】南海50000系<ラピート>

南海50000系は、南海電気鉄道の特急形車両。愛称は「ラピート」。

その奇抜なフォルムから鉄人28号と呼ばれたりしているが、ネオ・ジオン仕様(機動戦士ガンダムユニコーン)になったり、スター・ウォーズのキャラクターが(ラッピングされて)乗車するなど、色々と奇抜なコラボをやってのける。




南海50000系超概説

南海50000系は、1994年の関西国際空港の開港に伴い、難波と関西国際空港を結ぶ空港アクセス特急「ラピート」用の車両として製造されました。

ラピート(rapi:t)は、ドイツ語で「速い」を意味します。一時期、ライバルであるJR西日本の空港特急「はるか」を煽るかのように、「関空へはラピートがはるかにお得」というキャッチコピーの広告も出していた時期もあります。

一方、関東の空港アクセスである京成・スカイライナーとのコラボで「京成×南海 特得チケット」を販売しており、「はるか」に対する皮肉とは打って変わって遠交近攻戦略を採り入れてますが、新型コロナの影響で、ラピート・はるか・スカイライナーともに利用状況は壊滅的です。

インパクトのある車両ということもあり、鉄道ファン以外にも認知されることが多く、鉄道友の会からも評価を得て、1995年のブルーリボン賞に選定されました。

登場から30年以上経過した今も尚、南海の顔として各種プレスで表紙を飾ることが多々あります。


諸元

製造年 1994年
製造数 6編成36両(1編成6両)
MT比 3M3T
車体 普通鋼
台車 SUミンデン式ボルスタレス台車
最高速度 110km/h(営業運転:南海本線)
120km/h(営業運転:空港線)
130km/h(設計)
加速度 2.5km/h/s
減速度 3.7km/h/s(常用)、4.0km/h/s(非常)
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
※登場時は GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御
全長 21,750mm(先頭)
20,500mm(中間)
全幅 2,850mm
全高 4,057mm
4,140mm(パンタ車)

奇抜な外観に惹かれますが、難波~関西国際空港を約30分で結ぶために、性能面でも訴求。空港線内では最高120km/hで走行可能な高速性に加え、南海で初めて定速制御を採用しています。

制御方式は、GTO-VVVFインバータ制御でしたが、リニューアル工事によってIGBT-VVVFインバータ制御に変更されています。

5号車と6号車はスーパーシート(いわゆるグリーン車相当の座席)が設定されるなど、南海のフラッグシップ車両としてサービス面にも力を入れています。

運用

臨時列車や団体専用列車として稀に運行されることもありますが、ラピート専用車両のため、基本的にはラピート運用(ラピートα・ラピートβ)のみ。

2020年12月12日~2021年1月24日の特定日には、期間限定の貸切列車として高野線の橋本駅まで入線していました。

デザイン

空港への「アクセスロビー」をキーワードに、「ダンディ&エレガンス」と「レトロフューチャー」をコンセプトとしています。

流線形の先頭形状で、雲母を含有した深みのあるラピートブルー(ブルーマイカ)のカラーリングとなっています。航空機をイメージした側窓や車内天井は楕円を用いた独特なフォルムが特徴的です。


南海50000系編成表

記号 意味
VVVF VVVFインバータ
SIV 静止形インバータ
CP 空気圧縮機
パンタグラフ
M 電動車
c 制御車
T 付随車
6両編成 クハ50501形 モハ50001形 モハ50101形 サハ50601形 モハ50201形 クハ50701形
SIV・CP VVVF VVVF VVVF SIV・CP
◇    ◇ ◇    ◇
Tc1 M1 M2 T M3 Tc2
50501F 50501 50001 50101 50601 50201 50701
50502F 50502 50002 50102 50602 50202 50702
50503F 50503 50003 50103 50603 50203 50703
50504F 50504 50004 50104 50604 50204 50704
50505F 50505 50005 50105 50605 50205 50705
50506F 50506 50006 50106 50606 50206 50706

関連リンク

南海電気鉄道 50000系 ラピート|東急車輛製造(インターネットアーカイブ)

鉄道重大インシデント調査報告書|国土交通省運輸安全委員会

1995年 ブルーリボン・ローレル賞選定車両|鉄道友の会

空港特急「ラピート」が 高野線橋本駅に貸切列車として初入線!!|南海電気鉄道

京成×南海 特得チケット|南海電気鉄道

参考文献

『鉄道ピクトリアル No.807 2008年8月臨時増刊号 【特集】南海電気鉄道』 株式会社電気車研究会

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