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【阪急】2021年度の振り返りと2022年度の展望

2022年度が始まりましたので、阪急の2021年度の計画を振り返りながら、2022年度の展望を考察してみます。




車両の動向

車両動向は逐一追いかけていますが、一部欠落している場合がございます。不備不足がございましたら、ご指摘頂ければと思います。

2021年6月25日に発表された移動等円滑化取組計画書の通り、導入は2編成16両でした。

2021年度の導入と離脱
導入 離脱
所属 対象 両数 備考 所属 対象 両数 備考
神戸線 1000系1019F 8両 新造 京都線 3300系3325F 7両 廃車
京都線 1300系1313F 8両 新造 京都線 3861
(3300系3329F)
1両 廃車

また、神戸線・宝塚線・京都線の各1編成ずつがリニューアル工事を実施しています。

2021年度のリニューアル
所属 対象 両数
神戸線 8000系8000F 8両
宝塚線 8000系8007F 8両
京都線 7300系7327F+7307F 2両+6両

導入

2021年度の導入は、神戸線の1000系1019F(8両)と京都線の1300系1313F(8両)の2編成でした。

2021年度に宝塚線の新造車両の導入は無く、2022年度以降に、5100系の置き換え目的で1000系の導入を視野に入れていると考えれますが、昨今の経営事情を考慮すると漸進的な導入になることが予想されます。

また、京都線においても、車齢50年を超えている3300系の置き換え目的で、2022年度も1300系を増備すると考えられますが、昨今の経営事情を考慮すると一気に置き換えることは難しいでしょう。

【2022年4月11日追記】
どうやら1314Fが新造され、正雀に1464・1864が搬入された模様。
1314Fの1464・1864目撃情報(Twitter)

神戸線・宝塚線・京都線にいずれにも言えることですが、2021年同様、2022年度も最小限の導入にとどまるかもしれません。


離脱

見落としていたら申し訳ございませんが、2021年度の神戸線の1019F導入による廃車は確認を取ることが出来ませんでした。

一方、離脱は京都線の3300系3325F(7両)と3300系3329Fのうち3861(1両)でした。

2022年度も1000系・1300系導入が進めば、宝塚線の5100系や京都線の3300系が置き換えられると考えられますが、先述した通り、最小限の置き換えにとどまると考えられます。

リニューアル

神戸線所属の8000系8000Fは、2020年11月の事故によって運用離脱していましたが、事故破損による修復とリニューアルを同時に実施しています。また、8000Fは2021年10月14日より、「Memorial 8000」装飾が実施されています。

宝塚線所属の8000系8007Fは、リニューアル工事の伴い、宝塚寄り先頭2両のセミクロスシートがロングシート化されています。

京都線所属の7300系7327F+7307Fのリニューアルは、VVVF化と7327F側の7457が中間車改造工事が実施されています(7307F側の先頭7307は改造未実施)。


有料特急

2021年2月17日の報道で話が上がった有料特急の話。

2021年度は導入の検討を進めていました。阪急阪神ホールディングスグループの「2021年度(2022年3月期)第2四半期 決算説明会資料」においても、

また、ニューノーマル時代における、密の回避やプライベートな乗⾞空間の確保といったニーズの高まりを捉えて、有料座席指定サービスの導入等の検討を進めるなど、収益の確保に向けた取組も⾏っていく。

阪急阪神ホールディングスグループ2021年度(2022年3月期)決算説明会資料|阪急阪神ホールディングス株式会社(2021年11月5日)

と記載している通り、実際に導入するかは不明ですが、検討している様子。

具体的な導入時期は未定のため、2022年度も継続検討案件と考えられます。有料特急については、当サイトでも取り上げました。

【阪急】有料座席指定サービス導入の課題
2021年2月17日に、阪急が有料座席指定サービスを検討しているという報道。2020年度の決算報告で検討するという旨が記載されており、2021年度の中間決算でも検討していることが記載されています。 未だ検討状態ですが、阪急が初めて有料座席指続きを読む

一番の懸念点は需要があるのかという点です。とは言え、阪急は、需要を創出して事業拡大を行い、私鉄の経営モデルを確立した歴史的な実績があるので、もしかしたら、新たな市場の開拓と合わせて検討しているのかもしれません。

工事関連

淡路駅付近の連続立体交差

現在進行中の淡路駅付近の連続立体交差は、2022年2月から新駅舎の外壁が見えるようになりました。

高架淡路駅の外壁が登場(阪急京都線・千里線連続立体交差事業:2022年2月)
連続立体交差事業が進んでいる阪急京都線の淡路駅ですが、高架化される淡路駅の外壁の一部が出現しました。事業完了は2022年時点で5年後の2027年なので、意外と早いお目見えと言えます。

進んでいる様子に見えますが、事業期間が4年延期され、高架切替が2028年、事業完了が2031年になることが、大阪市会の建設港湾委員会で明らかになっています。

阪急淡路の連続立体交差、694億円増額と完了予定4年延期…その理由は?
2022年3月10日に開催された大阪市会の建設港湾委員会で、現在進行中の淡路要塞…もとい、阪急淡路駅付近の連続立体交差事業の増額が明らかになっています。その額は694億円で、現在の全体事業費1,632億円と合算すると、2,326億円になりま続きを読む

事業期間延期の原因は、「新名神高速道路の落橋事故を踏まえた橋梁工事の安全対策」と「用地取得の遅れによる地質調査未実施個所の対策」のためです。


摂津市駅の高架化

2023年度から工事着手予定の摂津市駅の高架化工事。2021年度・2022年度は用地取得のフェーズなので、工事自体は未着手です。

2022年3月17日に開催された駅前等再開発特別委員会記録(摂津市議会)の会議録によると、2021年度に必要面積の25%の用地取得が完了しており、2022年度は60%まで用地取得の完了を進める見通しを明らかにしています。

ちなみに、高架化となった経緯を当サイトで取り上げています。

【阪急】何故、摂津市駅は開業後23年で高架化されるのか?
2010年3月14日に開業した阪急京都線の摂津市駅。 日本初の「カーボン・ニュートラル・ステーション」として、そこそこ注目されましたが、2017年2月28日に、摂津市における都市計画が決定し、2018年2月28日に都市計画事業認可となりまし続きを読む

武庫川新駅設置の検討

神戸線で駅間が最も長い武庫之荘駅~西宮市北口駅(約3.3km)に新駅設置の検討が、西宮市と尼崎市の両市から2021年9月に発表されています。検討段階なので具体的なスケジュールは未定。

尚、武庫川周辺のJR立花駅・JR甲子園口駅・西宮北口駅・武庫之荘駅を利用している利用者の転換は、22,623人想定と見越しています。

梅田の再開発関連

新阪急ホテル・阪急三番街・阪急ターミナルビルの建て替えを検討していることが報道されています。

大規模再開発の対象は「大阪新阪急ホテル」(2024年度末閉館予定)、「阪急三番街」、「阪急ターミナルビル」の3つで、いずれも築50年以上です。

梅田の再開発については、当サイトでも取り上げました。

【阪急】大阪梅田駅で大規模な再開発へ!大阪新阪急ホテル・阪急三番街・阪急ターミナルビル建て替え検討
2022年1月6日、読売新聞(読売新聞オンライン・読売新聞夕刊)から、阪急の大阪梅田駅周辺で大規模再開発することが報道されています。 大規模再開発の対象は「大阪新阪急ホテル」(2024年度末閉館予定)、「阪急三番街」、「阪急ターミナルビル」続きを読む

阪急三番街には、光の砂時計トレビの広場の泉泉から流れている小川など有名スポットがありますが、再開発後にも残されている可能性は低いと考えられます。


編集後記

2022年度の新造車両の導入は最小限と考えられます。

有料特急は調査・検討フェーズで採算の見込みがあると判断されたら、企画フェーズに移行すると考えられますが、2021年度の中間決算の資料上では、進捗が見えない状態です。

それよりも淡路の工期延長が一番のネックであり、これから始まる摂津市駅の高架化でも同様の対策が必要なのかという旨の質疑応答が見られます。

課題が山積みですが、2022年度は果たしてどうなることやら…😿

関連リンク

都市計画事業 阪急電鉄京都線(摂津市駅付近)連続立体交差事業|摂津市

駅前等再開発特別委員会記録(令和4年3月17日)|摂津市議会

(仮)武庫川周辺阪急新駅に関する検討について 報告書(令和 3 年 9 月 )|武庫川周辺阪急新駅に関する検討会

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