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【阪急】2024年を目途に有料座席サービス導入を予定

2022年5月20日、阪急阪神ホールディングスは、2021年度(2022年3月期)の決算・長期ビジョン説明会を開催しました。

同日、説明会資料も公表され、その中で、収益構造の強靭化に向けた主な取組の一つとして2024年を目途に「鉄道の有料座席サービスの導⼊」を掲げています。




阪急阪神ホールディングス内に、都市交通事業(鉄道事業)の主たる事業者は阪急電鉄と阪神電鉄の二社ありますが、過去の経緯から、阪急に有料座席指定サービスを導入する前提で話を進めます。

2024年を目途に有料座席サービスの導⼊へ

創業以来、有料座席指定サービス、いわゆる有料特急等の様なサービスを行わなかった阪急ですが、2022年5月20日に公開された「2021年度(2022年3月期)の決算・長期ビジョン説明会資料」の58ページに、「鉄道の有料座席サービスの導⼊」を掲げています。

阪急阪神ホールディングス「2021年度(2022年3月期)決算・長期ビジョン説明会資料」58ページより

これまで導入時期は明言されていませんでしたが、今回の発表で2024年という目標の数字が出てます。

阪急阪神ホールディングス側のリリースでは、これだけでしたが、同日に京都新聞・ABCニュース・読売テレビの報道で、もう少し言及されています。各社の表現は少々異なりますが、阪急電鉄の嶋田泰夫社長曰く、「観光特急・京とれいんは有料化しない」ということです。

尚、京都新聞と読売テレビでは、京都線への導入が有力と報道しています。決算説明資料を元ネタにした場合、何を根拠にしているのかは不明ですが。



白紙に戻した?

有料座席指定サービスの話が出て来た発端は、2021年2月17日の朝日新聞デジタルの報道です。当時の報道を要約すると、

  • 通勤時間帯に有料で座れる特急車両の導入
  • コンセントや通信環境も整備
  • 大阪梅田~京都河原町での想定
  • 専用車両 or 一部車両の有料指定席

という内容でした。

その後、2021年の決算説明会資料や有価証券報告書で「有料座席指定サービスの検討」という旨の記載はありましたが、それ以上の情報は出て来ていませんでした。で、今回のフワッとした発表です。

簡単ですが、初報の内容と決算・長期ビジョン説明会の内容を比較すると以下の様な感じでしょうか。

初報・朝日新聞デジタル
(2021年2月17日)
決算・長期ビジョン説明会資料
(2022年5月20日)
コンセプト 通勤時間帯の座席指定サービス 何らかの座席指定サービス
ターゲット 通勤利用客(サラリーマン) 不明
路線 京都線 不明

朝日新聞デジタルの初報では京都線に導入することや、利用ターゲット層を示唆していますが、2022年度の決算説明会資料では具体的な明言を避けています(とは言え、初報の経緯から投入先は阪急と思いますが…)。

もしかすると、考えすぎかもしれませんが、2021年の検討フェーズ中に、阪急内部で考えが変わり、当初からの構想を白紙に戻した可能性があります。

初報の角和夫氏の発言から察するに、通勤時間帯の利用客、具体的にはサラリーマンをターゲットにしたコンセプトで検討をしていたと考えられます。ところが、試算した結果、採算が取れないと踏んだのであれば、「サラリーマンに限定せずに、幅広い層に有料特急を利用してもらう」という構想に変わったとしても不思議ではありません。

白紙に戻したとしても、説明会資料上で「2024年を目途」と時期を記載していることから、現在進行形で複数候補の中から最終選定していると見ても良いでしょう。この辺りは、2022年度に公表される有価証券報告書や中間決算で取り上げられる可能性があります。



編集後記

何はともあれ楽しみね😸

関連リンク

2021年度(2022年3月期)決算・長期ビジョン説明会資料|阪急阪神ホールディングス

阪急電鉄が有料座席を導入方針 京都線が有力も時期未定|京都新聞

阪急阪神HD 「有料座席サービス」2024年めどに導入へ 路線などは検討中|ABCニュース

阪急電鉄 有料座席サービス導入の方針 最も距離が長い京都線での導入が有力視か|読売テレビ

阪急電鉄、初の有料特急を検討 リモートワーク対応も|朝日新聞デジタル(初報記事)

【阪急阪神】有料座席サービス、2024年を目処に導入へ|鉄道プレス(個人サイト様)

【阪急阪神HD】中期経営計画で「有料座席サービス」2024年目処導入を発表|阪和線の沿線から(個人サイト様)

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