2023年4月14日に、大阪・夢洲地区がIR区域整備計画として認定されています。
認定後に、いくつかのメディアでネガティブニュースが流れており、失敗させたいという隠れた意図がある様に思えますが、ともあれ、大阪IR事業が前進することになります。
大阪IRのうち、いくつかの鉄道事業者も大阪IR絡みの事業計画を検討しており、そのうちのひとつ、京阪の中之島線延伸も大きく前進することになりそうです。
京阪中之島線の延伸構想
京阪中之島線は2008年に開業した路線です。
空気輸送…とまでは行きませんが、利用者数は当初の見込みよりも落ち込んでおり、中之島線は苦戦を強いられています。
中之島線は2001年の新線事業として決定された後、2004年の近畿地方交通審議会答申8号で、「中期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として、中之島駅から先の延伸案(中之島→西九条→新桜島→夢洲方面)があげられていました。
とはいえ、当時は夢洲には集客力のあるランドマーク施設等の具体的構想が無かったので、あいまいな状態が続いていましたが、大阪IR事業が浮上します。
その後、大阪IRが未確定ながらも、2018年頃には、中之島~西九条~新桜島の延伸構想が産経新聞を通じて報道されるなど、「構想」はありましたが、あくまでもIRが大前提なので、「長期的に検討している」という微妙なニュアンスの計画でした。
そして、みなさんご存知の通り、遅々として大阪IRの認可は塩漬けされていました。
塩漬けから一転、IR認可
多くの方がお察しの通り、大阪維新の会が統一地方選挙で多くの議席を獲得した結果、突如として大阪IRが認可されます。
認可に遅滞戦術を使うのは常套手段と言ったところですが、そんな話はどうでもいいとして、大阪IRが実現に向けて大きく前進したと言っても過言ではありません。
ということは、IR前提で計画していた各事業が本腰を入れて動き始めることになり、京阪の中之島線延伸も現実味を帯びてくることになります。
中之島線の延伸先には、USJも?
大阪IRの認可前ですが、2023年3月30日に京阪HDから発表された「京阪グループ長期経営戦略・中期経営計画の策定について 」では、長期経営戦略の主軸戦略の一つとして、
京都への玄関口で大阪城に近接する京橋から再生医療拠点をめざす中之島を経て、IR計画のあるベイエリアに至る大阪東西軸に沿って、地域の特色を活かした都市開発を推進
と掲げています。大阪IR認可直前の経営計画なので、経営戦略の資料に記載されている「検討」を「推進」と読み替えても大丈夫でしょう。
グランドデザイン的なイラストでは、USJもターゲットの一つに含まれています。
少し前ですが、2018年2月19日の産経新聞の報道では、夢洲の大阪IRに加えてUSJへのアクセスも中之島線延伸の一つの要素としています。
中之島線延伸によって、IR施設が建設される夢洲方面への接続に加えて、京阪沿線からUSJへのアクセスも飛躍的に向上するポテンシャルを秘めています。IR一本足打法ではなく、USJへのアクセスも視野に入れていることから、幅広い層の利用客を取り込む長期戦略がここから展開されるかもしれません。
もちろん、延伸ルートにはUSJの入口から遠いので、延伸ルート上にある設置候補の新桜島駅からUSJ入口までのシャトルバスを運行する等で、京阪沿線からUSJにアクセスしやすくなることが考えられます。
編集後記
楽しみね😺✨
関連リンク
京阪グループ長期経営戦略・中期経営計画の策定について |京阪ホールディングス
京阪、中之島線でIR、USJ客取り込む新たな延伸案検討へ|産経新聞
姑息な手段を使って長期的に妨害しつつ、IR事業完成直前においしい果実を持って行こうというのが見え透いていますね😿