京阪の中之島線はガラガラである意味有名になっています。大阪IR事業による延伸で活路が見出せそうな雰囲気ですが、肝心の大阪IR事業はフワフワした状態のため、予断を許さない状況です。
そんな中之島線ですが、少しだけ明るい材料もあります。その明るい材料というのは、今回紹介する、中之島駅の謎の扉です。
ガラガラな中之島線
京阪中之島線は、開業時の予測ではそこそこ期待されていましたが、開業して見ると予測を大きく下回る利用者数で非常に残念なことになっています。
ちなみに、令和2年度大阪府統計年鑑によると、2019年度の特定日における、中之島駅の1日の乗降人員は、乗車4,711人・降車4,849人という結果でした。コロナ前なので、コロナ禍ではもっと悲惨なことになっていそうですが、ここでは割愛します。
実際、日中時間帯に中之島線を利用すると、ほぼ空気を輸送している様な状態です。平日のラッシュ時もそんなに混んでいません。普通に座れることもしばしばあります。
失敗やなんやかんや言われている中之島線ですが、そんな遠くない未来に、起死回生…となるかは不明ですが、少しだけ利用者が増える見込みがあります。
中之島駅の謎の扉
中之島線の利用者が増えるための起死回生の一手、救世主と言っても過言では…あるかもしれませんが、希望はあります。それが、中之島駅にある謎の扉です。
この謎の扉、どこにあるかと言うと、中之島駅の改札を出て左にずーっと歩いたところにあります。
案内図上ではこんな感じ。
改札から謎の扉まで結構歩きます。土居~滝井くらいの距離はありそうです。
この扉、実は異世界に通じる扉で、勇者に転生して中之島線の不遇な過去を改変するために一発逆転…ではなく、なにわ筋線の中之島駅に通じる予定の通路です(なにわ筋線側の駅名未定)。
つまり、なにわ筋線が開業すると、中之島駅の利用客数が増加する可能性があるということです。
謎の扉は救世主となるか?
なにわ筋線の事業に京阪は参画していませんが、なにわ筋線が開業することで、京阪の中之島駅となにわ筋線の中之島駅が徒歩で接続できるようになる予定です。
中之島駅の謎の扉が開かれ、なにわ筋線と中之島線の中之島駅が徒歩で往来できるようになり、京阪沿線~南海沿線・JR阪和線沿線の間でアクセス向上が見込まれる可能性があります。
…が、手放しで利用増と考えるのは難しいでしょう。
定期利用者の一部は取り込める?
なにわ筋線は、新大阪~大阪(うめきた)~中之島~西本町~JR難波・南海新難波(~新今宮)というルートです。
もし、京阪の枚方市駅から新大阪や難波に行くなら、淀屋橋で御堂筋線に乗り換えて解決します。わざわざ中之島駅まで行って、先ほどのとても長い通路を歩き、なにわ筋線まで乗り換えるという悠長なことをする人はいないでしょう(鉄道系YouTuberならやりそうですが)。
なので、中之島駅の謎の扉は、京阪沿線~南海沿線・JR阪和線沿線の一部を取り込める期待はありますが、既存の定期利用者を完全に取り込めることは出来ません。
観光目的の利用増は期待できない?
インバウンド需要・観光需要はコロナの有無にかかわらず、あまり期待できるものではありません。
例えば、京阪沿線から関西国際空港を利用するのであれば、中之島駅でなにわ筋線に乗り換えて、関西国際空港まで乗車するかもしれません。
しかし、観光目的で関西国際空港から京都に行く場合、なにわ筋線にそのまま乗ってJR経由で京都に向かう乗客の方が多いと考えられます。なにわ筋線の運賃は未だ不明ですが、乗り換え回数と中之島駅の距離の遠さがネックになり、わざわざ中之島駅で降りて京阪で京都に向かうと言うのは考えにくいです。
編集後記
最後の扉が、今開かれる😼✨
関連リンク
「なにわ筋線」で交錯する野望と悲願 阪急、JR西、南海に京阪も〝争奪戦〟|産経ニュース
令和2年度大阪府統計年鑑(令和3年3月刊行)第9章 運輸・通信|大阪府