京急と言えば赤い車両とバルーンフェイスですが、2020年度・2021年度はバルーンフェイスではなく、中央貫通扉を兼ね備えてしまった1890番台(愛称:ル・シエル)が製造されています。また、車齢35年が経過している1500形を置き換える目的で、しばらく1890番台が製造される予定です。
しばらく製造が続きそうな1890番台は、愛称までついてしまっており、京急の顔になりつつありますが、やはり、京急と言えばバルーンフェイスと思います。バルーンフェイスが新造車両で再び登場する可能性はあるのでしょうか?
しばらくは1890番台(中央貫通扉タイプ)で製造予定
1890番台は2021年5月に1891編成・1892編成が営業を開始しました。2021年5月12日の京急からリリースがあった設備投資計画で、2021年度内に3編成の増備が決定していることが明記されています。
また、『東洋電機技報 第143号』でも記載されている通り、1500形を置き換える目的で、2022年以降も1890番台の製造が予定されています。
1890番台はフレキシブルな運用に応えるためのL/Cカー仕様であり、時期未定ですが、都営浅草線・京成線への直通運行も将来的に想定されています。
12両編成で運行するウィング号の増結車で使用することや、都営浅草線・京成線への直通運行を実施することを見越して1、1500形の4両編成の全編成を1890番台で置き換えることが予想されます。
再びバルーンフェイスが登場するのは6両編成or8両編成?
バルーンフェイスが最後に製造されたのは、2019年度の1667編成(6両)・1225編成(8両)が最後で、2020年度・2021年度は1890番台が製造されています。1500形の置き換えで1000形1890番台が製造される予定のため、しばらくは1890番台で製造されるでしょう。
今の調子を見てると、「もうバルーンフェイスを新造しなくなるのか…」と思えますが、次にバルーンフェイスで新造される可能性があるのは、6両編成か8両編成です。
1000形の中央貫通扉タイプは1800番台・1890番台で、いずれも4両編成で製造されています。しかし、1000形で中央貫通扉タイプの6両編成・8両編成は製造されていません。
その傾向から、
- 4両編成は15次車(2016年製造)以降、中央貫通扉タイプで製造
- 6両編成・8両編成は一貫してバルーンフェイス
- 2021年度増備以降も1890番台(中央貫通扉タイプ)を製造予定
ということを勝手に考えると、次にバルーンフェイスが登場するのは、1500形の6両編成・8両編成を置き換える時期が有力と考えられます。
そして、1500形の6両編成で最年長なのが、1988年1月製造の1561編成2・1565編成3で、この2編成を置き換えるタイミングでバルーンフェイスが再び製造される可能性があります。
1000形4両編成の今後は、中央貫通扉タイプ…?
1890番台より前の4両編成を遡ると、中央貫通扉タイプの1800番台が製造されています。
1800番台は、1801編成・1805編成(15次車)・1809編成(16次車)が製造されており、4両編成のバルーンフェイスは2011年の1489編成(10次車)を最後に製造されていません。
単純に製造傾向を考えると、1000形の4両編成は1890番台(L/Cカー)が継続して製造されるでしょう。
ただし、「1890番台(L/Cカー)がそんなに必要なのか」という疑問が残ります。
確かに、L/Cカーは一般車・座席指定(ウィング号)・イベントと使い道はありますが、転換クロスシートという機構とトイレが設置されいる関係で、ロングシート車両よりも着席数が少ないというデメリットもあります。なので、突然、L/Cカーの製造を打ち切って、中央貫通扉タイプ&ロングシートである1800番台が再び製造されてしまう可能性もあります。
編集後記
やっぱりバルーンフェイス好き😽🎈