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京急1000形1890番台はどこまで製造されるのか?

2021年4月にデビューした京急1000形1890番台(20次車)。

2021年度は2編成が落成され、現在、京急線内の運用に就いています。2021年度は4両編成3本増備の予定です(新造車が総合車両製作所(J-TREC)で脱線したのではないかという不穏な情報も上がってますが…)。

ところで、この1000形1890番台、いったいどこまで製造されてしまうのでしょうか?




1000形1890番台の製造予定

まず、京急が公式で発表している製造予定から。

2021年度の設備投資計画で、1890番台を3本製造することを発表しています。

また、本年度より運用を開始したロングシートとクロスシートの切替が可能な新型車両を12両(4両×3編成)新造し、より快適な車内環境の提供を目指してまいります。

2021年度 鉄道事業設備投資計画|京浜急行電鉄より

2021年度に3本が製造されることで、2022年度は1890番台が5本体制になります。

これによって、2021年5月6日からスタートした12両編成のモーニング・ウィング3号に加えて、1号・5号も12両編成化も現実味を帯びてきます。

2021年度の増備が完了した時点で考えた場合、1890番台5本のうち、3本をモーニング・ウィング号に割り当てても予備車両2本を用意できます。ただし、「数字上では」という話です。

実際に、

  • 12両モーニング・ウィング号3本体制で運用可能かどうか
  • 2021年時点のモーニング・ウィング号3号の利用実績から、モーニング・ウィング号を全て12両編成化した場合に、採算が取れるか

は別の話なので。



1000形1890番台はどこまで製造されるか?

1500形の置き換え

さて、1000形1890番台がどこまで製造されるのかという話です。

車両基地の留置キャパシティの関係上、無限に製造できるわけではないので、置き換え対象となる車両がどこかに存在します。

『東洋電機技報 143号』の「京浜急行電鉄株式会社新1000形20次車用電機品」で紹介されているのが、1500形の置き換えの話です。

新1000形20次車は令和3年5月から本格的な営業運転を開始する。令和4年度以降も、順次1500形の置き換えによる製造が予定されている。

京浜急行電鉄株式会社新1000形20次車用電機品|東洋電機技報 143号より

「順次」と記載されているので、2022年度以降も1000形1890番台を投入して、1500形を置き換えますよ、ということになります。

【2022年5月11日追記】
2022 年度 鉄道事業設備投資計画が発表されました。どうやら、2022年度は新造による導入は無さそうです。

置き換え候補の1500形

では、どの1500形が置き換え対象の候補なのか。

真っ先にターゲットになるのは、普通鋼車体の1500形です。

京急の車両は、普通鋼車両の場合、寿命が車齢35年を目途にしているため、普通鋼車体の1500形は、今すぐに引退してもおかしくはありません。

2021年時点で、普通鋼車体の1500形は1985年製造分が4両編成3本、1986年製造分が4両編成2本が在籍しています。

数字的には、2021年度内だけ見てみると、

  • 1000形1890番台:4両編成3本導入
  • 1500形1985年製造分:4両編成3本(車齢36年)廃車?

となるので、置き換え候補の可能性が高いです。

であれば、1986年製造分の2本も、2022年度に1890番台2本導入することで、無事に(?)置き換える可能性があります。

【2022年5月11日追記】
2022 年度 鉄道事業設備投資計画が発表されました。どうやら、2022年度は新造による導入は無さそうです。



1500形のアルミ車は?

ところで、1500形のうち、1988年製造分からはアルミ車体を採用しているのですが、これを置き換えるかどうか、という話です。

アルミ車体の場合、京急では寿命が45年を目安にしている…らしいです。

「らしい」という表現にしたのは、アルミ車の初導入が1500形の1988年製造分で、これまで京急では、アルミ車の廃車実績がないからです。

車体材質に関係なく、車齢35年目途で廃車にする可能性も無きにしも非ず、ということを考慮すると…1890番台が作り続けられる可能性があります。



導入・置き換えスケジュール(予測)

というわけで、アルミ車も車齢35年目途で廃車と言う勝手な前提でスケジュールを考えてみました。

【2022年5月11日追記】
2022 年度 鉄道事業設備投資計画が発表されました。どうやら、2022年度は新造による導入は無さそうです。

1500形製造年に合わせて、1890番台を年度順に製造すると、こんな感じになるかもです。

1500形置き換え候補1000形1890番台
編成車体製造年月編成両数編成製造年度
1501編成普通鋼1985年3月4両1893編成2021年度
1505編成普通鋼1985年3月4両1894編成2021年度
1509編成普通鋼1985年3月4両1895編成2021年度
1513編成普通鋼1986年7月4両1896編成2023年度以降?
1517編成普通鋼1986年7月4両1897編成2023年度以降?
1521編成アルミ1988年1月4両1898編成2023年度以降?
1525編成アルミ1988年6月4両1899編成2023年度以降?

1890番台が4両編成での製造実績しかありませんので、普通鋼・アルミともに1500形で、現在4両編成で組成されている編成をピックアップしています。

ちなみに、この表からわかることが二つあります。

まずは1500番台に空き番が出来るということ。車番枯渇問題で四苦八苦している京急にとっては朗報です。

そしてもう一つは、1890番台の車番が早くも枯渇する可能性が非常に高いということです。気が付いたら、1569編成に組み込まれている1901番を改番…ということも可能性としてはあり得そうです。



編集後記

1500形の4両編成を全て1890番台に置き換えるとしても、1890番台が増えたらトイレの汚物処理施設も拡張しないといけないですね…😺💧

関連リンク

京浜急行電鉄株式会社新1000形20次車用電機品|東洋電機技報 143号

2021年度 鉄道事業設備投資計画|京浜急行電鉄

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