2021年10月26日、JR東日本からグリーン料金に関するリリースがありました。2022年春から、JR東日本管内の新幹線および特急列車のグリーン車・グランクラス(新幹線)・プレミアムグリーン(サフィール踊り子)の料金の値上げです。
そして、成田エクスプレスのグリーン料金もしっかりと上がっていました。
成田エクスプレスは2,100円から2,800円に
今回のJR東日本のグリーン料金値上げですが、2002年以降、JR東日本はJR他社と比べてグリーン料金が安く設定されています。
現行の料金は、JR東日本が2002年の東北新幹線八戸開業時にご利用促進を目的に値下げを行ったものをベースとしています。
つまり20年の時を経て、ようやくグリーン料金の足並みを揃えるということになります。
そして、成田エクスプレスに関しては、距離関係なく、一律2,100円のグリーン料金でしたが、改定後は、700円アップの2,800円になります。
スカイライナーとの差がますます広がる
2022年春のグリーン料金の改定で成田エクスプレスが更に苦しくなるのは火を見るよりも明らかになります。
というか、料金面・速達性・利便性で圧倒的に不利な状態の成田エクスプレスに、JR東日本が自ら追い討ちをかけるようなものです。
グリーン車は、成田エクスプレスがスカイライナーに対する数少ないアドバンテージのひとつです1。
ただし、そのアドバンテージであるグリーン車の料金さえも値上げしてしまうというのは、JR東日本が成田エクスプレスに対して切腹を言い渡した様なものとも言えます。
そして、北総線が値下げを2022年秋に実施する予定なので、北総線内を通過するスカイライナーも多少なりとも値下げが発生する可能性が高いです。
そうなると、2022年の秋には、スカイライナーと成田エクスプレスの普通車指定席料金の差が更に開きます。
2020年から、成田エクスプレスで使用しているE259系を、期間限定でテレワークスペースとして提供するなど、新たな活路を模索している段階なので、JR東日本としても、何も手を打っていないわけではないと思いますが…。
関連リンク
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注釈
- 他のアドバンテージと言ってもなかなか難しい。大船・戸塚・高尾・八王子・大宮くらいから成田空港まで行くなら成田エクスプレスでも良いと思うが、そんなに運行本数も多くなく、とりあえず日暮里まで行けば20分間隔で運行しているスカイライナーにパッと乗れるし、なんなら成田空港までの高速バスもあるので、もはや成田エクスプレスを無理に利用する必要が無い。横浜・品川からは羽田空港の利用がメインだが、仮に、成田空港に行くとなると、京急に乗車してそのまま都営浅草線→京成に直通するアクセス特急に乗れば成田エクスプレスを無理に利用する必要も無い。結局のところ、グリーン車の料金どうのこうのという以前に、どう足掻いても成田エクスプレスを救うことは極めて難しい。