京成の営業路線で唯一の複々線区間は、京成本線の青砥駅から京成高砂駅の間に存在しています。青砥から京成高砂は隣の駅ですが、京成の複々線区間はたったこれだけです。
いったい、どうしてこんなにも短いのでしょうか?
青砥駅~京成高砂駅の距離
京成本線にある青砥駅から京成高砂駅の距離は、京成グループ要覧の鉄道営業キロ程表にて、営業キロが公表されています。その距離は1.2kmです。
…が、京阪の滝井~土居の例に漏れず、実キロは公表されていません。
なので、京成電鉄にお願いして営業を止めてもらい、実際に計測する…というのは不可能ですので、ここは、Google先生のお力(Google Earth)で距離を測ってみます。多少は誤差があると思いますが、その辺はご了承いただきたく。
その結果がコチラ。
その距離、約1,245.2m。京阪の滝井~土居よりも流石に遠いですが、徒歩でも行ける距離です。
何故、こんなにも短い複々線が?
「複々線」というコトバから、「超長距離をかっ飛ばしてビューン!」とか「迫力のある並走バトル!」みたいなイメージがあると思いますが、京成の場合はちょっと違います。複々線によくある「高速走行」が目的ではありません。
誇り高き紳士的な京成のプロ(?)なら分かると思いますが、青砥駅と京成高砂駅は複数路線が合流・分岐しています。それぞれ、
- 青砥駅:京成本線(上野方面)と押上線(都営浅草線・京急線方面)
- 京成高砂駅:京成本線(船橋・成田方面)と北総線(成田空港方面)
に合流・分岐しているため、その交通整理をする役割を両駅が担っています。
少々雑ですが、地図でとても簡単に表現すると、このように合流・分岐しています。
この複数路線を捌くために、青砥・京成高砂の2駅を使っています。
尚、青砥駅は立体交差で京成本線と押上線が合流・分岐していますが、京成高砂駅の京成本線と北総線が合流・分岐するところは平面交差なので、踏切の信号待ちが発生して道路が渋滞することは日常茶飯事です。
ちなみに、かつては、京成高砂駅を経由して京成上野駅~京成金町駅の直通運行を実施していたことがあり、その時の京成高砂駅は3路線を捌いていたことになります。
編集後記
長い複々線も凄いけど、短い複々線も面白いよ😺