都営5300形は東京都交通局(都営浅草線)の通勤形車両。通称、「交通局の白い悪魔」と鉄道ファンから言われている。
都営5300形超概説
都営5300形は、非冷房&老朽化した5000形の置き換えと、北総線との直通運転開始に伴う車両増備を目的に製造されました。
デザインも従来の都営車両からは一新され、やや傾斜のついた前面や種別・行先表示器にLEDを採用するなど、従来の都営車両から一線を画した車両として登場しています。
しかし、1995年の京急線内の120km/h走行開始前に設計・製造された車両のため、後から見るとスペック不足になってしまいました。
諸元
製造年 | 1990年~1997年 |
製造数 | 27編成216両(1編成8両) |
MT比 | 4M4T |
車体 | アルミニウム合金 |
台車 | ボルスタ付空気ばね台車 |
最高速度 | 110km/h(営業運転)、110km/h(設計) ※5327編成のみ120km/h(設計) |
加速度 | 3.3km/h/s |
減速度 | 4.0km/h/s(常用)、4.5km/h/s(非常) |
制御方式 | GTO-VVVFインバータ制御 |
全長 | 18,000mm |
全幅 | 2,800mm |
全高 | 4,050mm(パンタ車) |
特徴的な音色を奏でる(轟音で叫ぶ)三菱電機製のGTO-VVVFインバータや、これまた特徴的な警笛(電子ホーン)が備わっています。
最終編成である5327編成のみ、120km/h対応の改造が施されていますが、実現には至っていません。
後継の都営5500形による置き換えのため、2018年から廃車が開始されており、2021年8月現在、5319編成・5320編成のみ在籍、2021年度中に5300形は全車廃車予定です。
運用
京急線・京成線・北総線への直通前提で設計・製造され、京成線内は京成本線を経由して成田空港まで、北総線内は印旛日本医大、京急線内は全線入線可能です。
しかし、120km/hでの運転が出来ないため、成田スカイアクセス線には入線できません。
デザイン
車両前面は全体的に丸みのある形状、アーバンホワイトを全体にまとい、浅草線のラインカラーである朱色を細い帯状に、帯のアクセントにダークブラウンを採用しています。
スカートは4次車までミニスカート(全廃車済)、5次車以降はロングスカートになるなど、少しだけ外見の変化が見られます。
車内風景については、オンタイム様(個人サイト様)とStyle-Train Graphics-様(個人サイト様)にてお楽しみください。
関連リンク
都営浅草線5300形、引退始まる 2021年度までに残り26編成も置き換えへ | 乗りものニュース