南海12000系は南海電気鉄道の特急形車両。愛称は「サザン・プレミアム」。特急「サザン」よりもワンランク上の設備と利用価値を提供するために製造された。
南海12000系超概説
南海12000系は2011年に製造された南海電気鉄道の特急形車両です。
特急「サザン」の置き換えと、「サザン」よりもワンランク上の設備と利用価値を提供するために製造され、「サザン・プレミアム」の愛称が与えられています。
基本的には8000系をベースに設計・製造されており、車両前面が8000系に似ている他、機器類や性能面も8000系に準じています。
また、車内には鉄道車両では初となるプラズマクラスターⓇ発生器を備えています。
2017年には、マイナーチェンジ車として泉北高速鉄道12000系が製造されました。
諸元
製造年 | 2011年 |
製造数 | 2編成8両(1編成4両) |
MT比 | 2M2T |
車体 | ステンレス |
台車 | モノリンク式ボルスタレス台車 |
最高速度 | 110km/h(営業運転) 120km/h(設計) |
加速度 | 2.5km/h/s |
減速度 | 3.7km/h/s(常用)、4.0km/h/s(非常) |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
全長 | 20,765mm(先頭) 20,665mm(中間) |
全幅 | 2,820mm |
全高 | 4,140mm(先頭) 4,050mm(中間) |
寸法や性能、主要機器等は基本的に8000系に準じており、制御方式は IGBT素子VVVFインバータ制御。制御装置は日立製作所のVFI-HR1420Vを採用しており、 回生ブレーキ・全電気ブレーキ機能が備わっています。
運用
基本的には南海本線で運行している特急「サザン」の和歌山寄り指定席車両として使用されていますが、「泉北ライナー」の運用に就くこともあります。
デザイン
8000系をベースにして製造されたことから、前面デザインは8000系に似ていますが、8000系で前面の左右に配置されていたフルカラーLEDが正面から見て左側に集約されたり、標識灯の形状やブラックフェイス部分が広いなど、8000系の発展型の様相となっています。
車両側面は窓下に黄色い細帯と青の太帯が施されており、「SOUTHERN Premiun」のロゴがデザインされており、1号車のドア横には「NANKAI」のロゴと南海線・空港線がイメージされたデザインが施されています。
車両内部は白を基調としており、座席は海の波をイメージした青系のデザインとなっています。2列+2列の回転可能なクロスシートとなっており、リクライニングも可能。サラリーマンの利用を意識して、各席にはコンセントも付いており、ノートパソコンが使用出来るサイズの大型テーブルが採用されています。
編成表
記号 | 意味 |
VVVF | VVVFインバータ |
SIV | 静止形インバータ |
CP | 空気圧縮機 |
< | パンタグラフ |
M | 電動車 |
c | 制御車 |
T | 付随車 |
4両編成 | モハ12001 | サハ12801 | サハ12851 | モハ12101 |
VVVF・SIV | CP | SIV | VVVF・CP | |
> | < | |||
Mc1 | T1 | T2 | Mc2 | |
12001F | 12001 | 12801 | 12851 | 12101 |
12002F | 12002 | 12802 | 12852 | 12102 |
参考資料
『鉄道ピクトリアル No.853 2011年9月号』 株式会社電気車研究会