南海6200系の整理メモです。「オリジナル(純製造)」と「他形式からの編入」の6200系で大別し、さらに他形式から編入されたグループと編入時の対応を整理します。
6200系の3グループ
6200系には純製造された車両と、他形式からの編入が存在します。他形式からの編入も、初代8000系と8200系の2つがあり、単純に「他形式からの編入」でまとめきれない差異があるので、以下3つのグループで大別します。
- 6200系純製造(オリジナル車両)
- 初代8000系からの編入
- 8200系からの編入
ザックリとはこんな感じです。
6200系3グループ大別 | |||
分類 | 製造期間 | 両数 | 6200系編入時期 |
オリジナル車 | 1974年~1980年 | 52両 | – |
元初代8000系 | 1975年 | 6両 | 2001年 |
元8200系 | 1982年~1985年 | 18両 | 2013年~2014年 |
では、それぞれ簡単にメモをつらつらと並べて行きます。
6200系純製造(オリジナル車両)
1974年~1985年に合計52両が製造され、現在は6両編成6本(36両)、4両編成4本(16両)として組成されています。
高野線の6000系・6100系(現6300系)や南海本線系統の7000系・7100系までに採用されていた丸妻デザインから切妻デザインに変更しています。
6200系からは、それまでの形式で採用していたパイオニア台車をやめて、S型ミンデン台車を採用しており、高野線を走る6000系・6100系がパイオニア台車を履いていた時期(後にS型ミンデン台車に交換)は併結ができませんでした。
尚、後述する初代8000系・8200系や、大阪府都市開発(泉北高速鉄道)3000系も6200系オリジナル車をベースにしています。
初代8000系からの編入
初代8000系は1975年には4両が製造されました。高野線の長編成化に伴い、1977年に中間車2両を増備し、6両編成1本として運用されています。
初代8000系は6200系をベースとしつつも、試作車両としての意味合いが強く、1編成のみ製造で打ち止めとなっています。つまり、南海でオンリーワンの存在と言えます。
外観・内装は6200系オリジナル車グループとほぼ同じですが、省エネルギー性を考慮して電機子チョッパ制御方式を採用していることが初代8000系の特筆ポイントと言えます。
ただし、
- 制御装置の経年劣化による故障が多くなったこと
- 保守部品の確保も困難になったこと
という事情から、7100系1次車の廃車発生品を流用し、6200系と同一の抵抗制御に改造しています。
尚、6200系編入に際して、8501Fは6521Fに改番されています(2001年)。
8200系からの編入
経済性や抑速制動を必要とする区間の運転状況を踏まえて、界磁チョッパ制御採用の8200系が製造されました。1982年~1985年にかけて6両編成3本(18両)製造されています。
デザインのベースは6200系ですが、6200系で採用された切妻デザインではなく、額縁デザインが採用されています。1985年製造の9000系にも額縁デザインが採用されましたが、1990年から登場した2000系では額縁デザインは採用されていません。
そんな8200系ですが、製造後30年を迎えるころには界磁チョッパ用の部品は枯渇し、部品調達が困難ということもあり、更新工事の際にVVVFインバータ制御に変更されています(IGBT-VVVFインバータ)。
更新に際して8200系3編成は6200系編入され、6200系50番台に改番されました(2013年~2014年)。
参考文献
『鉄道ピクトリアル No.1017 2023年10月号 【特集】南海電気鉄道』株式会社電気車研究会
『鉄道ピクトリアル No.807 2008年8月号 【特集】南海電気鉄道』株式会社電気車研究会