近鉄特急「青のシンフォニー(交響曲)」の車内です。特に何の変哲もありません。ただし、その辺に溢れ出ている薄っぺらい「乗ってみた」系の記事とは一線を画す…かどうかは分かりませんが、まともと言える内容ではありません。まあ、それは読んだら分かります。
青のシンフォニー(交響曲)の概要(超適当)
近鉄6200系の6221Fを観光特急として格上げ改造(投入費用抑制のため)し、2016年9月から南大阪線(大阪阿部野橋~吉野)で運行を開始しました。
元々は一般車両でしたが、改造してカレー等が食べられるようになりました(有料)。主要駅に停車中は、ミュージックホーンからハイドンの『交響曲101番「時計」の第2楽章』が流れます。
名前の由来とかその他は近鉄の公式ページを見て下さい。
まあ、そんなことはどうでもよくて、青のシンフォニーの車内の紹介です。
青のシンフォニー(交響曲)の車内
ツイン席・サロン席
大阪阿部野橋方先頭・吉野方先頭の車内は、ツイン席・サロン席で構成されています。インテリアは、元通勤車両とは思わせないような高級ホテル風になっています。
全体的に濃い色のカラーリングになっており、ホワイトの天井が、ダークブラウンの側面や木目調のテーブル・肘掛け、座席の濃いグリーンとのコントラストを際立たせています。
ツイン席。
サロン席。私の撮影スキルが至らなかったので、テーブルのライトに引っ張られて全体的に明るくなっています。
両先頭車とも座席は同じですが、大阪阿部野橋方には車椅子対応席と多目的トイレが設置されています。
照明はこんな感じで暖色系。荷物棚はゴールドですね。こういうアクセントがシックな車内と相まって、より一層の高級感を引き立てるように感じされてくれます。
ラウンジ・バーカウンター
2号車のラウンジ・バーカウンターです。ここが青のシンフォニーの真骨頂とも言えます。
ツイン席・サロン席を擁する1・3号車の側面とは異なり、側面は明るいブラウンです。
天井に間接照明を用いていることや、座席・テーブルが黒の配色ということもあり、1・3号車と比べて、目線の高さから上は明るく感じるような開放感があります。
また、立っている時は明るく感じられる車内も、座席・テーブルは食事する時に落ち着けるように黒くしているという工夫が施されています。
青のシンフォニーのサイドビューを見て頂ければ分かると思いますが、2号車の窓だけ天頂が低めになっています。
これについては、日経新聞で、設計に携わった全日本コンサルタント技術部主任・木村昭一氏のインタビューが掲載されており、
そんな木村のこだわりは、2両目のラウンジ車両に現れている。観光列車の窓は景色がよく見えるよう、できるだけ大きくするのが業界の常識だ。ところが、木村はあえて窓を縦約40センチのスリット状にした。間接照明で演出した落ち着いた雰囲気でスイーツやアルコール類を楽しんでもらい、着席時だけ外の景色を眺められる仕掛けだ。
と語っています。
木村氏へのインタビューはそこに留まっていますが、窓を低くした分、着席した時、自分の目線より高い位置に風景を入り込ませないことで、視線誘導を遮る効果があります(例えば喫茶店で、対面の同席者の有無にかかわらず、通路を歩いている人に対して、無意識に視線が行ってしまう現象)。
加えて、天井に間接照明を用いていることや、側面が明るいブラウン系統のため、車内だけで明るく感じます。窓の高さが低いことで、外部から入る光を制限して、必要以上に車内を明るくしないようになっています。さらに、着席時に顔に日光が当たって「眩しい」と感じないことも、車窓を楽しむ上での重要なポイントになってきます。
実際、晴れの日に乗車した時、ツイン席であまりにも日光が眩しくてカーテンを閉めましたが、2号車に行った時に、それほど外部の光が眩しいと感じることはありませんでした。
そしてカウンター。
ここで軽食や飲料を購入することが出来ます。
デッキ等
デッキの様子。ここも抜かりなくブラウン系統でまとまっており、手すりやダストシュートがゴールド装飾です。
ライブラリー。木目調の棚に観光情報誌等が置かれていました。
編集後記
みんなも乗ってみてね😺
参考文献
『鉄道ピクトリアル No.990 2021年9月号臨時増刊 【特集】近鉄特急』 株式会社電気車研究会
関連リンク
青のシンフォニーのカレーはこの記事見た方が良いよ😺🍛