2022年度が始まりましたので、京急の2021年度の計画を振り返りながら、2022年度の展望を考察してみます。
車両の動向
2021年度に京急に導入されたのは3編成(新造)、離脱したのは3編成(廃車)でした。車両の増減は、導入と離脱がそれぞれ3編成12両となっており、プラマイゼロです。
2021年度の導入と離脱 | |||||
導入(3編成12両) | 離脱(3編成12両) | ||||
編成 | 両数 | 備考 | 編成 | 両数 | 備考 |
1000形1893編成 | 4両 | 新造 | 1500形1505編成 | 4両 | 廃車 |
1000形1894編成 | 4両 | 新造 | 1500形1509編成 | 4両 | 廃車 |
1000形1895編成 | 4両 | 新造 | 1500形1513編成 | 4両 | 廃車 |
【備考】編成番号でソートしているため時系列は考慮せず |
また、1000形1033編成の車両更新工事が実施され、ドイツ・シーメンス社のVVVFインバータ(ドレミファインバータ)が日本から消滅しています。
導入(1000形1890番台)
2021年度は、1000形1890番台(3編成12両)が導入されました。これにより、1500形の普通鋼車グループ3編成12両(対象編成は後述)を置き換えています。
尚、『東洋電機技報 第143号』には、
新1000形20次車は令和3年5月から本格的な営業運転を開始する。令和4年度以降も,順次1500形の置き換えによる製造が予定されている。
と記載があることから、2022年度も引き続き、1890番台の導入は非常に有力と考えられます。
離脱(1500形普通鋼車グループ)
2021年度に離脱したのは、1500形の普通鋼車グループ3編成12両(1505編成・1509編成・1513編成)でした。
1500形普通鋼車 | ||
編成 | 製造年 | 状態 |
1501編成 | 1985年 | 運用中 |
1505編成 | 1985年 | 廃車 |
1509編成 | 1985年 | 廃車 |
1513編成 | 1986年 | 廃車 |
1517編成 | 1986年 | 運用中 |
【備考】2021年度末時点 |
いずれも導入から35年以上経過していることや、先述した『東洋電機技報 第143号』の記述を勘案すると、2022年度中に、1501編成・1517編成の廃車(1890番台による置き換え)が有力と考えられます。
車体更新
新造や引退で大々的にリリースして、イベントを企画することは珍しくありませんが、日本最後のドレミファインバータ車両という事もあり、1000形1033編成の引退(といっても更新工事前のイベント告知)が発表されたことは多くの人の記憶に残っていると思います。
1000形1033編成は2021年7月20日をもって運行を終了し、車体更新に合わせて、ドレミファインバータが東洋電機のIGBT-VVVFインバータに更新されました。
編集後記
置き換えで気になるのは、1500形アルミ車グループ。
普通鋼車グループと1521編成の置き換えを1000形1890番台で実施すると仮定して、その後、6両編成の1561編成(旧1601編成)が待ち構えています。バルーンフェイスが再び製造されるのか、はたまたトリッキーなことをやってのけるのか…。
関連リンク
「さよならドレミファインバータ♪」イベントを実施します|京浜急行電鉄