サザン・プレミアムの愛称で親しまれている南海12000系。この車両にはシャープの看板製品の一つであるプラズマクラスターが設置されています。
ところで、12000系に導入されているプラズマクラスター、いったい何台設置されているのでしょうか?
南海12000系のプラズマクラスター設置数
南海12000系に設置されているプラズマクラスターの数は、シャープが導入事例で公開しています。
そこには、
(前略)12000系4両2編成(8両)への採用を決定しました。
1両あたり10~12台の設置で、合計86台の導入になります。
と記載があります。
めでたしめでた…ほんまか?
実際に数えてみた
シャープさんの公表している実績(2編成合計86台)をもとに仮説を立てると、1編成あたりの設置台数と合計数は次の様になるはずです。
設置台数 | |
1両目 | 10 |
2両目 | 10 |
3両目 | 11 |
4両目 | 12 |
合計 | 43 |
パターンとしては、1編成あたり 10-11-11-11(計43台)の組み合わせもありますが、その配置にすると「1両あたり10~12台」のレンジを満たせなくなるため、上記表の配置のみ成立します。
また、シャープさんを疑うわけではありませんが、「1両あたり10~12台」という何とも絶妙な表現が気になります。
ということで、実際に乗車して数えてみました。
では1号車から。
1号車には合計9台のプラズマクラスターが設置されています。
次に2号車。
2号車には合計11台のプラズマクラスターが設置されています。
そして3号車。
3号車には合計12台のプラズマクラスターが設置されています。
最後に4号車。
4号車には合計11台のプラズマクラスターが設置されています。
12000系各号車のプラズマクラスター設置台数を表にしてみました。
号車 | 設置台数 |
1号車 | 9 |
2号車 | 11 |
3号車 | 12 |
4号車 | 11 |
合計 | 43 |
シャープさんの公表通り、合計43台でした。
しかし、1号車のプラズマクラスター設置台数が9台なので、残念ながら(?)シャープさんが公表しているレンジ(1両あたり10~12台)と相違がありました。
何故、1号車だけ少ないのか?
では、どうして1号車だけ2・3・4号車よりもプラズマクラスターの数が少ないのでしょうか?
各号車の設置台数に関して、シャープさんも南海電鉄さんも言及していませんが、恐らく、座席数と客室スペースが関係していると考えられます。
各号車の座席数は以下の様になっています。
号車 | 座席数 |
1号車 | 50 |
2号車 | 64 |
3号車 | 68 |
4号車 | 60 |
合計 | 242 |
また、座席表を見ると、12000系は和歌山寄りの1号車後方に、トイレ・バリアフリートイレ・洗面所が設置されているため、1号車の座席が他の号車よりも少なく、客室スペースも狭くなっています。
このように、各号車の設備や客室スペースの関係上、1号車のプラズマクラスター設置台数を他の号車よりも少なくしていると考えられます。
尚、難波寄りの4号車もトイレ・多目的室・サービスコーナーが設置されていますが、座席数は60席確保していることから、2号車(64席)と同じ11台設置になっています。
各号車の座席数をプラズマクラスター設置台数で単純に割り算すると、
号車 | 座席数 | 設置台数 | 席/台数 |
1号車 | 50 | 9 | 5.6 |
2号車 | 64 | 11 | 5.8 |
3号車 | 68 | 12 | 5.7 |
4号車 | 60 | 11 | 5.5 |
合計 | 242 | 43 | 5.6 |
ということになり、プラズマクラスター1台あたりの効果範囲としては、5~6席ということが分かります(実際にそうなのかはシャープさんに伺ってみないと分かりませんが…)
編集後記
みんなもサザン・プレミアムに乗ったら数えてみてね😺🌀
関連リンク
特急列車座席図 特急サザン/泉北ライナー 12000系|南海電鉄