卵型電車の一族である京阪2400系。
ただ、車体の屋根に設置されているクーラーキセの数が大量にあるという、これまた不思議な見た目をしています。
いったい、どうして2400系のクーラーキセは大量にあるのでしょうか?
1両当たり8台のクーラーキセ
京阪2400系の屋根、他の車両と比べてみて、「クーラーキセが多い」と感じる方がいらっしゃると思います。
まあ、実際に比べてみましょう。
他の卵型電車の2200系。これは4台です。
こちらは7000系。1ヶ所にまとまってますが、3台あります。
3000系は2台搭載。「風流の今様」を体現した車体ということもあり、丸みを帯びています。一体感も出ており、かなりスマートな印象です。
そして、これが2400系のクーラーキセ。
なんと、1両に8台もあります。他の形式と比べても多いです。
2400系は7両編成なので、1編成あたり56台。パンタグラフを搭載している中間車は、ちょっと窮屈な見た目です。
では、2400系にどうしてこんなにもクーラーキセがあるのでしょうか?
何故、こんなにもクーラーキセが?
2400系は1969年に登場した、関西で初めての通勤冷房車です。卵型電車の第三弾として製造されており、見た目は2000系・2200系とほぼ同じですが、分散式小型ユニットクーラー(東芝製RPU-1509A)を搭載しています。
この、分散式小型ユニットクーラーを用いたのが全ての原因(というかそうするしかなかった)で、どうしてもクーラーキセの数が多くなってしまっています(通勤車両の冷房化黎明期なので仕方ないと言えば仕方ないですが)。
ところで、クーラーキセの数が多いのは京阪2400系に限った話ではありません。
通勤車両として初めて冷房車である京王の初代5000系でも、分散式小型ユニットクーラーを用いていたので、クーラーキセを最大8台搭載した車両が存在していました(京王初代5000系は引退済)。
その他の例を列挙すると途方に暮れるので省略しますが、関西圏の現役通勤車両でクーラーキセの数が多いのは、南海6000系・南海7000系(クーラーキセを8台搭載している車両がある)や、阪神5001形(6台~7台のクーラーキセを搭載)等がいらっしゃいます。
編集後記
屋根上がごちゃごちゃしてる車両見ると、何かワクワクするのよね😺ワクワク
ついでにですが、車内換気のための換気扇(吸込型30cm有圧換気扇)が2台取り付けられていたりと、2400系の屋根はかなり混雑しています🙀💦
参考文献
『京阪電車』 JTBパブリッシング
『鉄道ピクトリアル No.822 2009年8月号臨時増刊 【特集】京阪電気鉄道』 株式会社電気車研究会
『鉄道ピクトリアル No.1004 2022年10月号臨時増刊 【特集】京阪電気鉄道』 株式会社電気車研究会