2024年夏から登場予定の阪急の新車・新2000系と新2300系。
まだ、プレスリリースの内容だけですが、これまでの阪急の車両と比較して、新要素・変更点などを見て行きたいと思います。
外観の新要素・変更点
イメージパースおよびリリース内容から確認できる新要素・変更点は以下です。
- 前面窓ガラスの曲線採用(新要素)
- 前面アイボリー塗装の曲線化(新要素)
- 標識灯・尾灯の先鋭化と比率変化(新要素)
- 側面行先表示器LEDの走行中消灯(新要素)
- 前照灯周りのマルーン化(変更点)
- 正面窓ガラス下の銀手すりが小型マルーン化(変更点)
- 貫通扉の開閉方向変更(変更点)
- 運転席後方の小窓省略(変更点)
イメージパースをパッと見てそれほど新要素や変更点は無さそうですが、細かいところまで見ていくと色々と興味深いポイントがあります。
新要素
前面窓ガラスの曲線採用
新2000系・新2300系の外観については、公式発表の通り、デザインに変更が入っています。
開発コンセプトは「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」とし、伝統のマルーンカラーの車体、木目調の化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席など、2022年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した「阪急電車」のイメージを継承しつつ、前面の窓ガラスに曲線を取り入れて「疾走感」を醸し出したデザインに変更します。
―阪急電車「新型車両2300系・2000系を2024年夏より導入します」より引用
阪急の顔、つまり車両前面の窓ガラスは、これまで一貫して垂直方向と底辺が直線でしたが、新2000系・新2300系からは曲線を取り入れることになります。
…まあ、イメージパースを見る限り、曲線というよりも、
- 底辺部が貫通扉側から外側にかけて斜め上に傾斜
- 天頂から底辺にかけて内側に傾斜
ですね。四隅の部分が丸いのは1000系・1300系までの形式も同様でした。
イメージパースの前面ガラス上底部の角度的に、9000系・9300系のデザインに近いような印象を受けます。
前面アイボリー塗装の曲線化
プレスリリースでは記載されていませんが、イメージパースを見ると、前面に施されているアイボリー塗装が曲線を描いていることが分かります。
解釈によっては、1000系・1300系でもアイボリー塗装が曲線を描いていることは間違いないと思いますが、新2000系・新2300系では、よりスマートな曲線となっています。
ちなみに、7000系を見ると…
アイボリー部分が直線になっているのが分かります。
標識灯・尾灯の先鋭化と比率変化
新2000系・新2300系のイメージパースを見ると、1000系・1300系よりも外側方向が先鋭化しています。
1000系・1300系でも外側に向かって若干上がっていましたが、それがより顕著になった印象です。
また、標識灯・尾灯はこれまで一貫して「1:1」の同比率でしたが、標識灯が拡大し、尾灯が縮小しています。
側面行先表示器LEDの走行中消灯
側面にある行先表示器ですが、リリースにも書いている通り、走行中は消灯するタイプをが新たに採用されることになります。
VVVFインバータ制御装置に高効率な半導体素子を採用し、既存車両と比較して消費電力量を約60%削減します。また、車外側面の行先表示器のLED を走行中は消灯することで、消費電力量のさらなる低減を図ります。
―阪急電車「新型車両2300系・2000系を2024年夏より導入します」より引用
阪急でLEDの側面表示器を採用している車両では、走行中でも側面の行先表示器が点灯していましたが、新2000系・新2300系では走行中の行先表示器は消灯されることになります。