2012年に登場した京阪13000系。正面のデザインは2008年の中之島線開業と同時に登場した2代目3000系の通勤形車両バージョンの様に見えます。
ところがどっこい。13000系の車端部に目を向けてみると、ちょっとした工夫が見られます。
京阪13000系の車端部
13000系の車端部では、目に見えて以下2点を採用しています。
- 妻窓が復活(6000系以降では妻窓は採用せず)
- 三角形の断面(車体の隅が直角ではない)
妻窓はパッと見てわかりますが、外から見た車体の隅が三角形の断面になっているのに気が付く人は少ないと思います。
妻窓が復活
京阪では5000系や2600系などの古い形式で妻窓を採用していましたが、6000系以降の形式で妻窓を採用せず、13000系から妻窓が復活しています。
妻窓については、鉄道事業者によって採用理由が異なります。
妻窓を採用することで、日光を車内に取り入れるという目的や、妻窓を設けないことで広告枠の確保(広告収入を得る)など、メリットとデメリットがあるなかで、鉄道事業者(もしくは車両形式)によって妻窓を採用する・採用しないという選択をしています。
京阪13000系の場合、何故、妻窓を採用したのかというと、カーブ駅でドアを閉める際に、乗客が乗り降りしている状況を確認しやすいようにするため、つまり安全性向上のためです。
三角形の断面
13000系より前に登場した10000系の車両と車両の間を見てみると、写真の様に直角になっています。
ところが、13000系の車両と車両の間を見てみると、車体の隅っこが直角ではなく、三角形の断面になっています。
さて、これは何故かと言うと、衝突した時の対策です。正確には、オフセット衝突の対策となります。
ちなみに、日本車輌製造株式会社さんが、オフセット衝突の動画を公開してくれています。
日本車輌製造さんの動画を見てみるとわかりますが、直角同士の車体が衝突すると車体側面を思いっきり破壊してしまいます。
13000系の様に直角の隅っこを面取りして、三角形の断面にすることで、少しでも衝突時の破損を最小限に抑えていることがわかります。
編集後記
みんなも電車の端っこを見てみてね😺
参考文献
『京阪電車』 JTBパブリッシング
関連リンク
『SUBWAY』2012年5月号(第193号)|日本地下鉄協会