京阪の車体の下の方を見てみると、ちょっと膨らんでいたり、下の方がキュっとなっている車両があります。
ですが、10000系以降の車両では、車体の下の方がストレートになっています。2代目3000系・13000系も車体の下の方がストレートです。
いったいこれは何故なのでしょうか?
京阪車両の裾部絞り込み
京阪では2000系以降、5000系を除いて卵型電車と呼ばれる車体形状を採用していましたが、6000系からは卵型ではなくなりました。
卵型ではなくなりましたが、6000系以降の車体の下の方(裾部)を見てみると、少しだけクイっと曲がっています。
これは絞り込みと呼ばれ、6000系以降に登場した、7000系・7200系・8000系・9000系まで裾部の絞り込みが採用されました。
ですが、10000系では、裾部の絞り込みが無くなりました。
何故、10000系で裾部の絞り込みが無くなった?
裾部の絞り込みがあった9000系と、裾部の絞り込みが無くなった10000系とを比較してみます。
写真のように、9000系は裾部を絞り込んでいますが、10000系はまっすぐな形状です。
10000系から裾部の絞り込みが無くなった理由は、床を低くしたためです。
10000系ではバリアフリー対応の一環として、乗降扉の高さとホームの段差を縮めるため、車両の床の高さを9000系以前より2cm低くしています。それに伴って、車体の台枠部分が薄くなり、強度を確保するために車体裾部の絞り込みを無くしています。
尚、10000系以降に登場した車両(2代目3000系・13000系)も同様に、車体裾部の絞りがありません。
バリアフリー対応の観点で見た時に、今後登場する形式も車体裾部の絞り込みは無く、ストレートな形状で製造される可能性が高いと考えられます(ホーム側を嵩上げしても段差解消に繋がりますが、お金と工期が…)。
編集後記
京阪に乗る時に、車体の下の方を確かめてみてね😺
参考文献
『京阪電車』 JTBパブリッシング
『鉄道ピクトリアル No.822 2009年8月号臨時増刊 【特集】京阪電気鉄道』 株式会社電気車研究会