日本で唯一の種別として運行されていた京阪の深夜急行。日本で唯一かつ、1日1本のみという超レアな種別でしたが、2021年4月の終電繰り上げで運休、2021年9月のダイヤ改正で消滅し、2022年現在では見られなくなりました。
…が、どうしたことか、深夜急行はまだ残っています。
深夜急行とは?
京阪の「深夜急行」とは、2008年に中之島線開業と同時に登場した種別です。日本で京阪だけが設定していた種別です。
0時20分に淀屋橋を発車し、停車駅は北浜・天満橋・京橋・守口市・寝屋川市・香里園・枚方市・樟葉に停車します。
尚、「深夜急行」はこの0時20分の淀屋橋発だけに設定されていたもので、日本で唯一かつ1日1本だけ運行されるというレアな種別…でした。
過去形にしたのは、鉄道ファンならご存知の通り、2021年4月30日から実施された終電繰り上げで「深夜急行」が運休となり、約5ヶ月後の2021年9月25日に「深夜急行」そのものが運行されなくなりました。
消えても残ってる深夜急行
「深夜急行」の運行はなくなった…のですが、実は「深夜急行」の表記はまだ残っています。
ホームページにある「深夜急行」の表記
手っ取り早く確認可能なのは、京阪電鉄公式HPの「停車駅のご案内」です。
オレンジ色のラインの左端に急行の表記があり、その右側には堂々と「深夜急行」と記載されています。また、枚方公園にも「深夜急行は通過」と記載があります。
また、駅の時刻表の種別にも「深夜急行」の表記が残っています。
駅にも「深夜急行」の表記がある
ちなみに、駅にある時刻表や「停車駅のご案内」にも京阪のホームページと同じく、「深夜急行」が記載されたままになっています。
こちらは香里園駅にある時刻表…の下にある種別欄。
ご覧の通り、「深夜急行」の記載は残っています。「停車駅のご案内」も見てみると…
「深夜急行」の記載が残っています。
何故、表記が残ってるのか…?
何故、運行していない「深夜急行」の表記が残っているのかは不明です。あくまでも推測ですが、考えられるのは2つ。
- 交換コストがかかる
- いずれ復活させる(?)
まず、発車時刻部分の交換は必須なのでダイヤ改正時に交換されています。しかし、2021年9月のダイヤ改正で種別が追加されたわけではなく、未使用種別が発生しただけなので、種別欄の変更は必須ではありません。
種別欄の変更まで交換(つまりデザイン差し替え)となると、コストが上乗せになる可能性があり、そのコストを回避したかった…と考えられます。
また、終電繰り上げによる「深夜急行」の消滅が一時的な措置という前提で、(実現するか不明ですが)いずれ復活させると考えるのであれば、ありとあらゆるところから「深夜急行」という表記そのものを、根こそぎ消滅させる必要はありません。
真相はわかりませんが、日本で唯一のレアな種別が復活する可能性がゼロではない…と思いたいですね。
編集後記
出町柳行きのホームの時刻表に「深夜急行」って書いてあるから、みんなも見てみてね😺
関連リンク
緊急事態宣言発出に伴う京阪線における最終列車運転時刻の繰り上げおよび臨時ダイヤの実施について(2021年 4 月 26 日)|京阪電気鉄道
2021 年 9 月 25 日(土)に京阪線・大津線においてダイヤを変更します(2021年 7 月 8 日)|京阪電気鉄道