南海電鉄は2023年12月20日のリリースで、泉北高速鉄道株式会社との経営統合に関する基本合意を発表しています。この経営統合は、南海が泉北高速鉄道を吸収合併することを前提にしたものとしています。
尚、経営統合は2025年度早期としており、南海と泉北高速鉄道の最終合意決議が完了次第とのことです。
吸収合併を前提とした経営統合
南海と泉北高速鉄道が吸収合併を前提とした経営統合の基本合意について発表しました。
経営統合の目的については、
(前略)一方、沿線人口の減少やコロナ禍を通じた生活様式の変化等により、鉄道事業の構造的な需要減は歯止めがかからない状況にあり、また、将来にわたって事業を担う人財の確保が困難となることは確実視されています。
そうした中で当社が策定した“2050 年の企業像”の実現に向けて、鉄道事業と不動産賃貸事業という同種の事業を営む両社の経営を統合し、グループ経営の効率改善を通じてサステナブルな公共交通の経営の実現や更に競争力のある流通センターの確立に向けて経営資源を投入していく事業体制を確立していくことが最善の方策であるとの判断に至りました。鉄道利用がしやすい運賃設定等を通じて、泉北高速沿線の堺・泉北エリアにおける「暮らす・働く・訪れる」価値を高め、南海電鉄グループのまちづくりを深化してまいります。―南海電鉄「連結子会社である泉北高速鉄道株式会社との経営統合に関する基本合意のお知らせ」より引用
とつづっています。要は、鉄道事業の効率化と不動産事業の資源集中です。
また、この経営統合の方式は、南海電鉄を存続会社、泉北高速鉄道を吸収合併消滅会社とした吸収合併方式を前提としており、最終的には泉北高速鉄道の法人格が消滅することになります。
定期運賃値下げも検討
経営統合に合わせて、運賃についても再検討している模様です。
南海電鉄難波~泉北高速泉ケ丘間 検討中の運賃案 |
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分類 | 普通運賃 | 通勤定期 | 通学定期 |
現行 | 490円 | 23,980円 | 9,670円 |
検討案 | 490円 | 18,770円 | 6,060円 |
差額 | – | -5,210円 | -3,610円 |
中百舌鳥駅~和泉中央駅は泉北高速鉄道の路線ですが、南海と泉北高速鉄道は相互直通運転を実施しており、もし吸収合併と現在の検討案が実現した場合、普通運賃こそ据え置きですが、通勤定期は現行から約22%値下げ、通学定期は約38%値下げとなります。
スケジュール(タイムライン)
- 2014.7.1泉北高速鉄道に改称旧大阪府都市開発株式会社から南海に株式譲渡。泉北高速鉄道に改称。
- 2022.4.1完全子会社化南海が泉北高速鉄道の全株式を取得、完全子会社に
- 2023.12.20経営統合の基本合意
- 2025年度南海と泉北高速鉄道が経営統合(予定)南海が存続会社、泉北高速鉄道の法人格は消滅(予定)
編集後記
泉北9300系がデビューするタイミングで泉北車両のカラーリング変えてるけど、どうなるんだろうね?😺
関連リンク
連結子会社である泉北高速鉄道株式会社との経営統合に関する基本合意のお知らせ|南海電鉄
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