何故、ビルの中に植物園?
大同生命江坂ビルに入ると、アトリウムについての掲示があります。
ちょっとこれだけではピンと来ないかもですが、1973年1月の「建築と社会」によると、
(前略)主階には、大伽藍のようなのびのびとした大空間を惜しげもなく地域のコミュニティー・プラザとして提供している。プラザには緑の丘がつくられ、人々は或る時は陽光に輝く美しい緑の木陰につどい、或る時はしっとりと露にぬれた草木にふれながら散策する……人間と自然が融合しながら語り合う緑の空間が豊かな都市環境を創造している。このより新しい形でのパブリックスペースが、コミュニティの連帯感をもたらし、環境自身が地域への還元の役割りを務めている。
―日本建築協会「建築と社会」1973.01
とのこと。
オフィス機能だけのビルではなく、江坂周辺のために緑を体感できる空間を用意して、地域に還元するというコンセプトで作られたみたいです。
大同生命江坂ビル諸元
建築面積 | 2,581.99㎡ |
延床面積 | 31,123.95㎡ |
構造 | SRC及びS |
階層 | 地上15階・地下3階 |
竣工 | 1972年9月 |
設計・施工 | 竹中工務店 |
編集後記
こういうのがビルの中にあるのって良い感じよね😺
参考文献
「建築と社会」1973.01|日本建築協会